第六章 歪む心 崩れ去る、封印の城。 そこから脱出し、3人は近くの町の宿に泊まる。 宿は3人部屋で、それぞれベットにすぐ眠りにつこうとする。 ギア・・・。 あれから、様子のおかしいギア。 部屋に着くと、真っ先に「疲れたから」とベットに背中を向け横になる。 「ぉ、おやすみなさい・・・」 フィアも続いてベットの毛布に潜り込む。 心はあのハイラってヤツにとられちゃったし、お兄ちゃんも変だし どうしたら、いいの? 二人がベットについた後に、ウィルもベットに横になる。 ハイラ・・・。くだらない世界・・・。 封印の城での出来事が頭で繰り返される。 魔物を次々と切っていくギアの姿。 レグ・・・。 レグの最後に言っていたあの言葉が頭を過ぎる。 ――――― 『ガサッ』 みなが眠りについた真夜中に響く物音。 部屋の片隅に置いた剣を手に持ち、一人のベットの前に立ちすくむ。 ウィル・・・。 その姿は、剣の刃をウィルに向け振り上げようとする。 「誰?」 他のベットから小さな声がする。 互いに暗闇で何をしている分らなかった。 「フィア。起こしちまったか。ごめん」 「お兄ちゃん?」 なにやってるのとギアの方へ近づく。 ギアは持っていた剣を急いで下げ、何事も無かったかのように振舞う。 「今日、魔物をいっぱい切っただろ?手入れが必要だと思ってな。 起こしちまってごめんな。ほら、寝ろよ。俺も寝るから。」 「うん。おやすみ」 フィアは少し寝ぼけていたようで、またすぐベットに戻る。 「ごめん・・・」 誰にも聞こえないくらいの声でギアは呟く。 持っていた剣を見ると、その向こうで背を向けて寝ているウィルが見えた。 こんな事なら、フィアを連れて来るべきじゃなかった。 はやく・・・。 next